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理事長からのご挨拶

日本口腔衛生学会は1952年に設立され、学術団体として半世紀余りにわたって国民の健康増進に寄与してきました。第二次世界大戦の敗戦から見事に立ち直り高度経済成長とともに国民の生活は豊かになりましたが、その副作用として種々の公害などが大きな社会問題となりました。1960年から1980年頃にかけての「齲蝕の洪水」も副作用の1つであり、歯科界は必死にこの洪水をくい止めるべく「治療」に専念しました。1975年以降「社会の要請」を受けて多くの歯科大学・歯学部が新設され歯科医師数の増加とともに洪水は沈静化されました。今振り返ると国の施策は遅きに失した感は否めませんが大多数の小児たちが齲蝕の痛みから解放されたことに違いはありません。この間、日本口腔衛生学会は母子歯科保健、学校歯科保健などを中心に各Life Stageにおける政策提言をはじめ大きく社会に貢献してきました。少子高齢化と平均寿命の延伸、さらには疾病構造の変化などにより社会のニーズも多様化してきています。個人開業医においては受診者の半数以上が齲蝕や歯周疾患のメインテナンスのためだといわれ、「治療」から「予防」へ、更には「QOLの向上」へとシフトしています。このような状況下で本学会の果たす役割は大きいと思います。
一方、公衆衛生分野においてはフッ化物応用の更なる普及や禁煙教育の推進、更には平成20年4月から40歳以上を対象に特定健診・特定保健指導が始まりましたが、それらへの対応など課題は山積しております。日本口腔衛生学会の命題は、疾病予防の基礎歯科医学から地域歯科保健まで広範囲に及びますが、日本歯科医学会の分科会の中では社会と最も密接な関係にある学会です。口腔衛生学会のIdentityは「社会との接点」にあるといっても過言ではありません。EBMに則った学術情報を蓄積するとともに社会のニーズを適確に把握し、その先を見据えながらリーダーシップを発揮してこそ本学会の存在意義があると考えます。
そこで本学会の今後の指針として以下の諸点について重点的に取り組んでいく所存です。
- 教育:認定医・指導医による口腔衛生思想の更なる普及の推進
- 研究:歯科疾患の新しい予防技術の開発と応用法に関する研究の推進
- 社会貢献:行政および関係諸団体と連携した公衆衛生の推進
- 国際協力:諸外国との学術協力、とりわけ近隣のアジア諸国との更なる交流の推進
本学会は平成21年5月より一般社団法人として新たにスタートしました。任意団体の時代よりも「公益性」が求められることになります。21世紀は口腔衛生の時代であることは間違いありません。
皆様のご協力、ご支援を切にお願い申し上げます。
一般社団法人日本口腔衛生学会とは
本会、一般社団法人日本口腔衛生学会(Japanese Society for Dental Health)は口腔衛生学の進歩と発展を図り、もって国民の健康と福祉の増進に寄与することを目的(定款第3条)として設立されている。1952(昭和27)年に口腔衛生学会としてスタートし、1980(昭和55年)に日本口腔衛生学会と改称した。2008(平成20)年に有限責任中間法人として法人化を行い、2009(平成21)年に一般社団法人へ移行した。本年(平成21年)で58年目を迎えた。
本会はそのために次の事業を行うことになっている(第3条)
- 学術大会の開催
- 研究発表会,講演会および講習会などの開催
- 機関誌その他の刊行物の刊行
- 学会認定医制度等に関する事業
- 調査ならびに合同研究
- 国際交流に関する事項
- その他本法人の目的を達成するために必要な事業
会の構成や会員数(平成22年7月31日現在)
1)理事数:60名(うち常任理事:15名)
| 理事長 | 米満正美 |
|---|---|
| 副理事長 | 神原正樹 安井利一 |
| 庶務担当 | 川口陽子 森田学 |
| 会計担当 | 伊藤博夫 鶴本明久 |
| 編集担当 | 宮﨑秀夫 |
| 広報担当 | 安藤雄一 |
| 無任所 | 荒川浩久 金澤紀子 花田信弘 眞木吉信 向井美惠 山下喜久 |
| 監事 | 桜庭幸夫 武者良憲 |
理事一覧 (PDFファイル 9KB)
2)評議員数:149名
評議員一覧 (PDFファイル 12KB)
3)会員数 名誉会員:22名 正会員:2,412名 賛助会員:15社 合計:2,462名
4)口腔衛生学会認定医:273名
5)学術大会・総会
- 2007(平成19)年10月3~5日
第56回日本口腔衛生学会・総会(学会長:松久保 隆・東京歯科大学教授) - 2008(平成20)年10月2~4日
第57回日本口腔衛生学会・総会(学会長:安井 利一・明海大学教授) - 2009(平成21)年10月9~11日
第58回日本口腔衛生学会・総会(学会長:磯﨑 篤則・朝日大学教授) - 2010(平成22)年10月6~8日
第59回日本口腔衛生学会・総会(学会長:宮﨑 秀夫・新潟大学教授) - 2011(平成23)年5月19~21日
第60回日本口腔衛生学会・総会(学会長:小林 清吾・日本大学松戸歯学部教授)
6)委員会
- 法人検討委員会(委員長 向井美惠)
- 自己評価委員会(委員長 神原正樹)
- 歯科衛生士委員会(委員長 大内章嗣)
- 学術委員会(委員長 花田信弘)
- 広報・情報委員会(委員長 安藤雄一)
- フッ化物応用委員会(委員長 眞木吉信)
- 禁煙推進委員会(委員長 平田幸夫)
- 地域歯科保健委員会(委員長 鶴本明久)
- Lion Award選考委員会(委員長 山下喜久)
教育委員会(同上) - 編集委員会(委員長 宮﨑秀夫)
- 認定医・指導医小委員会(委員長 荒川浩久)
- 国際交流委員会(委員長 川口陽子)
- 用語委員会(委員長 千葉逸朗)
- 社会保険委員会(委員長 安井利一)
7)地方会
- 北海道口腔保健学会(幹事長 千葉逸朗)
- 東北口腔衛生学会(幹事長 廣瀬公治)
- 甲信越北陸口腔保健研究会(幹事長 宮﨑秀夫)
- 口腔衛生関東地方研究会(幹事長 安井利一)
- 東海口腔衛生学会(幹事長 磯﨑篤則)
- 近畿・中国・四国口腔衛生学会(幹事長 神原正樹)
- 九州口腔衛生学会(幹事長 埴岡 隆)
8)機関誌 口腔衛生学会雑誌(J. Dent. Health)年間5号
9)国際交流
韓国のKorean Academy of Dental Healthと姉妹提携
毎年交互に代表を派遣交換
10)社会に対する活動
- 口腔衛生の動向を4月に1回発行(医歯薬出版)
- 声明「今後のわが国における望ましいフッ化物応用への学術的支援」
(2002年9月13日、第51回総会採択) - 声明『禁煙宣言「たばこのない世界を目指して」』
(2002年9月13日、第51回総会採択)

