内容紹介
食や栄養を通じ、健康を追求するためには、あくまでも口から食事を摂取することが基本である。単に健康食品やサプリメントに依存することは否定され、正しい食事の摂り方と栄養バランスが強調されている。
また、近年の歯科医師国家試験では歯・口腔と栄養の関連について科学的エビデンスが集積されたため、栄養学に関する試験問題が多数出題されるようになってきた。今、まさに口腔の健康をつかさどる歯科医療が、どこまで、そしてどのように貢献できるのかが問われているが、歯学部の学生教育に適した栄養学の教科書はなく、臨床の立場から問題提起をしたものも見当たらない。本書発行を契機に、「歯科栄養学」という学問分野がさらに発展し、臨床予防医学の一角を占める時代が来ることを願っている。