寺木だぁ! 明治・大正・昭和三代を駆け抜けた歯科医
鈴木 祥井
内容紹介
1883年、仙台で生まれた寺木定芳は、東京へ出たのち弟子入りした泉鏡花の勧めで歯科医の道を選びました。渡米の際に当代一流のアングルスクールで歯科矯正を学び、帰国後は教壇にも立ち、「歯科評論」など雑誌を発刊するなど、精力的に活動しました。その一方で文壇にも幅広い交流を持ち、また日本麻雀連盟を設立するなど、歯科界にとどまらない自由な生き方は多くの人に愛されました。
寺木の天衣無縫の生涯を追いかけながら、数々の資料と共に、明治・大正・昭和の歯科界を振り返ります。読み物として、また歯科界の歴史書としても楽しめる1冊です。
掲載内容
序章
第一章
生い立ち/少年期の寺木家
第二章
アメリカへ/アメリカには着いたものの.../入学儀式という名のシゴキ/秘密でない秘密結社/婚約解消/アングルへの興味
第三章
アングルとその教育機関/矯正勉強顛末記/のんびりと帰国の途に
第四章
二足の草鞋/明治末期の歯科界/評論雑誌の発刊/その後の歯科評論/赤坂開業とオイコラ/梁山泊もかくやの寺木歯科
第五章
モデル歯磨顛末記/アメドクの連帯/スタンダード式事件/またもや診療室の移転
第六章
「歯科矯正学綱領」の上梓/歯科雑誌記者団/できない講義録/短かった浪人生活/原玄了とのトラブル
第七章
日歯教授/火事で類焼/華麗な結婚/女優衣川孔雀/毀誉褒貶/孔雀逃亡/なれそめ、そして.../大日本歯科医学会と日本歯科学会
第八章
鎌倉住まいと出版活動/オフィスの移転と関東大震災/湘南クラブ/鎌倉麻雀は日本の麻雀の嚆矢
第九章
日本矯正歯科学会の誕生/日歯退職裏ばなし/野澤茂の帰国/本家に先駆けたアングル追悼会/日本矯正歯科学会の第一回学術大会
第十章
感電事件/新橋堀ビル/二度目の拘留/松本茂暉の日矯脱退/代用合金/歯科軍医問題
第十一章
師・泉鏡花の死/歯科商業雑誌の統合/藤代眞次の帰国/前歯金属冠問題/日本麻雀連盟の復活/鏡花未刊行原稿の鑑定
第十二章
渋々保険医となる/晴れがましくもテレビに出演/歯科ペンクラブ/高津弌の参院選立候補断念/親友・久保万太郎の死
第十三章
歯科大学設立騒動/天佑、鶴見事故を逃れて/励ます会と高津の死/すってんころりん/雀百まで
終章
詳細情報
ページ数 |
226ページ |
ISBN |
978-4-89605-253-4 |
版型 |
A5判 |
初版年月日 |
2009年5月20日 |
- 協会出版物
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