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大会長挨拶

この度、「特定活動非営利法人日本咀嚼学会第21回総会・学術大会」が2010年10月2日(土)~3日(日)の日程で、東京医科歯科大学にて開催されます。本学術大会を少しでも実り多いものにするため準備委員会委員一同、一丸となって現在鋭意準備を進めているところであります。

例年、日本咀嚼学会の学術大会では、咀嚼システムと全身機能との関連を明らかにし、国民の健康と福祉に貢献することを目的として、医学、歯科医学、栄養学、食品学、教育学などの専門家を交えて、活発な意見交換が行われております。また学術大会のプログラムの一部として、一般市民に向けた市民フォーラムを開講しております。

第21回大会は「ここちよい咀嚼のために」をメインテーマといたしました。そもそも美味しい物を食べるということは楽しいことです。味覚はもちろん香り、食感、そしてそれらを好ましいと感じる中枢におけるメカニズムなど、多くのことが関与しています。今大会は少しでもそれらに肉薄したいと考えています。

特別講演は日本食品科学工学会会長である実践女子大教授 田島 眞 先生にお願いいたしました。食品に関しては極めて広い守備範囲をお持ちで有名な方ですが、近年は宇宙食の認証基準や宇宙日本食の開発に携わっておられます。初期のチューブに入った宇宙食ではなく、長期間の宇宙滞在中、パイロットを飽きさせることのない食感や栄養も加味した食品を開発することは、ここちよい咀嚼を求めることに相通じるものがあると考えますし、興味深いお話がうかがえると思います。またシンポジウム「咀嚼のここちよさをもたらすもの」では近年明らかになりつつある脳の高次機能と咀嚼との関係にフォーカスしたいと考えます。2日目の「咀嚼能力を簡便に測る方策」についてのシンポジウムでは全国にいらっしゃる健康咀嚼指導士のツールとなる、さまざまな手法を解説いたします。最後に「健康長寿のための咀嚼」をテーマとした市民フォーラムの開講を予定しており、咀嚼して栄養を摂取することが、あるいはそのような機能を保持することが健康長寿に寄与することを様々な事例をもとにわかりやすくお話しできたらと思います。多くの市民の方々にもご参加いただけるものと期待しております。

例年天気の良い時期ですので、天高い秋空を眺めつつ御茶ノ水の地にご参集いただければと思います。

特定非営利活動法人
日本咀嚼学会第21回総会・学術大会
大会長 水口 俊介
(東京医科歯科大学大学院
全部床義歯補綴学分野教授)

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