Japanese Society for Disability and Oral Health

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学会紹介

理事長挨拶

理事長

障害者歯科の地域力を高めて世界へ

一般社団法人日本障害者歯科学会理事長 弘中祥司

このたび,新理事長を仰せつかりました昭和大学の弘中祥司(ひろなか しょうじ)です.どうぞよろしくお願い致します.今年の夏まで,国際障害者歯科学会(iADH)の理事長も兼務いたします.大変な重責ですが,我が国の抱えている地域格差の是正と同様に,世界にも格差があり,その是正には国も地域も超えた原動力が必要であり,日本の優れた医療制度とこれまでの本学会からの研究業績(実績)に支えられて,鋭意取り組みたいと思っております.

新理事長の抱負としまして,以下の3点を挙げたいと思います.

1)どこでも等しく良好な治療が受けられること
これは,本学会の大きなテーマであり,学会の進むべき大きな道標だと思います.診療ガイドライン委員会を新たに立ち上げ,会員の進むべき道をまず作ろうと思っております.また,既存の地域医療推進委員会や生涯研修委員会で地域格差の溝を埋める役割を果たしてもらいます.同時に認定医・専門医委員会でも,より高い専門性について見直しを進めたいと考えております.

2)関連学会との連携を強化する
本学会の歴史は,日本口腔衛生学会・日本小児歯科学会・日本歯科麻酔学会・日本老年歯科医学会・日本摂食嚥下リハビリテーション学会・日本歯科衛生学会等(敬称略)との連携が密に取られていますが,医科歯科連携医療が叫ばれている昨今,より医療や福祉の関係団体との交流を深めていきたいと思っております.また,日本歯科医師会・日本歯科医学会とも歩調を合わせて,適正な医療技術評価にも関与したいと考えております.同時に,アジアや世界との交流は2020年の東京オリンピックでも必須と思われ,地域力を高めつつ,世界へ発信できる学会へと躍進したいと考えております.

3)障がいを持つ方への利益の増進に寄与する
これまで,長い年月の積み重ねで,世界に誇れる歯科医療システムを構築できた我が国では,多くの経験の蓄積と標準化に貢献してまいりました.その業績の一つとして「スペシャルニーズデンティストリー(改訂版)」が本学会編で発刊されております.また,昨年の歯科医師国家試験・歯科衛生士国家試験の出題基準の改訂では,障害者歯科学および老年歯科医学の分野がより広く大きくなり,国民とくに障がいを持つ方への歯科医療のあり方が,より専門性を持ったと言えます.本学会は,一般社団法人として,研究・教育・臨床の研鑽を担っておりましたが,歯科医療サービスを受ける側との積極的な情報交換や情報発信をより盛んにしなければならないと考えております.今回,その意味からも公益社団法人への移行を委員会として立ち上げ,国民目線の障害者歯科学会を再構築したいと考えております.

現在,企画途中の案件も多くあり,やりたいと思うこともたくさんありますが,まずは福田前理事長からの懸案である災害マニュアルや用語集の改訂等に取りかかり,色々と厳しい時代ではありますが,学会財務の健全化も念頭において,ゆっくり,かつ周りをしっかり見て船出したいと思っております.会員の皆様からの直接のご意見もお聞きしたいと思います.どうか,ご理解の上,ご支援いただきたいと存じます.

今秋,第35回日本障害者歯科学会総会・学術大会が東京都中野区歯科医師会 山内幸司会長を大会長(準備委員長:小林 香先生,実行委員長:花岡新八先生)として,東京都中野区で11月16日(金)~18日(日)の会期で開催されます.東京都としては,大会を行っておりますが,今回はさらに23区主催の学会となります.大会のテーマは,「住み慣れた街から広げよう支援の輪」とされ,ライフコースに沿ったDown症の支援等,興味深い内容を企画されているようです.県庁所在地での開催が多い本学会において,新たな挑戦を引き受けていただいた中野区歯科医師会関係者に敬意を表するとともに,多数の皆様のご参加をお待ちしております.最後になりましたが,2018年は自分にとって忘れられない1年となりそうですが,会員の皆様におかれましても実り多き年となることを祈念いたします.

2018年1月

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